夢であっても死体が出るのは良い気分がしないものです。
しかし、夢には何らかの意味があるものと古来から考えられており、現代でも夢占いにおいて様々な出来事には意味があると考えられています。
死体もその1つであり、夢占いにおいて死体の夢というのは意味があるものとされています。
今回は夢占いにおける死体の夢について解説していきます。
死体の夢を見る時のあなたの心理状態とは?
死とは生命の終わり、人生の終わりを意味する人間の最期。
死後の世界という概念は古今東西古くから語られていますが、科学的な根拠も実際に存在するという確実な証拠もありません。
日本では結構な数の自殺者が居ます。
終わりとは文字通り終わりであり、死んだ先に何かを考えることなんて出来ず、死んだ後に何かを思う事は無い以上は自殺というのは本当に追い込まれていてもするべきでは無い行為です。
キリスト教においても自殺は重大な罪とされ、救いが受けられないと語られます。
生命の終わりである死を迎えると、そこに残るのは生を終えた死体です。
平和な現代日本において、死体を見る機会はそうそうありません。
しかし夢であれば話は別です。
時にこの世に無いような光景を見る事もある夢であれば、死体が出てくるというのも珍しいことでは無いかもしれません。
そして、夢占いにおいて死体が出てくる夢には意味があるとされています。
現実においては終わりを意味する死ですが、夢占いにおいては「再生」や「再開」を意味しており、死ぬことは新たな機会を得る事の暗示と考えられています。
ある意味仏教などの輪廻転生に通じる所がある考え方でしょう。
そのため、一見すると嫌な夢にしか思えない死体が出る夢も、一概には悪い意味の夢でしかないとは言い切れないのです。
死体が出る夢の意味は「再生」「秘密」「終わり」「過去」を意味します。
前述した再生の他にも、声を発して語ることが無くなった死体は秘密を意味し、文字通り生命の終わりを迎えた死体は物事の終わりを意味し、そして死んで活動する事ができなくなった死体はかつて在りしもの、過去を意味します。
こういった意味を持つため、死体の夢を見るからといってあなたの心理状態が危険な状態であるというわけではありません。
ただ最近目にしたり耳にしたことを夢で見る事もあるため、身内の葬式を経験して死体が出る夢を見るようになった、というのが原因なのか、あるいは葬式を経験したことで死への恐怖が強くなり、死体が出る夢を見るようになったという可能性があります。
そういった場合の心理状態はとても不安定なため、一度冷静になってリフレッシュするか、カウンセラーや頼れる人に相談してみた方が良いでしょう。
夢占いが暗示する死体の対象者別の意味
夢占いでは推理小説のフーダニット(誰がやったのか)・ハウダニット(どうやったのか)・ホワイダニット(なぜやったのか)のように、どういう状態なのか、誰が対象なのか、どういった気持ちで夢を見ていたのか、というような違いによって夢の意味・内容・暗示が変わります。
一言で死体の夢と言っても「誰の死体なのか?」「死体をどうしているのか?」「死体がどうなったのか?」というように、死体の対象や死体をどうしているかという関係性、そして最終的に死体がどうなるのかという死体の状態などの違いが存在し、それぞれに違った意味があるのです。
夢で見る自分の死体
自分の死体を認識しているというのは、いかにも夢でしかありえないようなシチュエーションでしょう。
現実で言えば幽体離脱中に似たような感覚になるのかもしれません。
こういった非現実的なシチュエーションでどのような意味があるのかというのは、その夢の中で抱いた感情によって意味が変わってきます。
自分の死体が出てくる夢で良い印象を受けた場合は新しい環境や転機を迎えることを意味し、それにより運気・金運・恋愛運などがアップする事に繋がります。
そのため、例え自分の死体が出てくる夢であっても、良い印象を受けたのであれば良い夢であると言えます。
対して悪い印象を受けた場合は人間関係や生活においてかなりのストレスを抱えていたり、何かしらの失敗などによって罰せられるべきであると考えるほどの罪悪感を抱えていたり、あるいは死に対して大きな恐怖を抱いていたりといった意味を持ちます。
これからの状況を示すというよりも、夢を見る原因である現状を表す夢であり、夢に見るまで精神的に問題を抱えているという事を意味しています。
ストレスを発散するか、あるいは信用できる相手に相談をするか、カウンセリングを受けるといった方法で精神的な負担を減らすことが大事です。
夢で見る家族の死体
家族の死体が夢に出てきた場合、人によっては自分の死体よりも不快に感じる事もあるでしょう。
家族の死体が出る夢では、家族の内の誰が出るかによって意味が変わります。
まず親の死体が出た場合。
これは親から自立したいという決意を意味しており、母親の死体は精神的な自立を、父親の死体は経済的な自立を暗示しているとされていました。
しかしながら家庭によっては片親などの場合もあるため、一概にはそうであると言い切ることはできません。
実際に自立しようと決意しているのか、またどういった部分で親に頼っているのかを考えてみると良いでしょう。
次に兄妹の死体が出た場合。
兄妹、姉や兄、弟や妹それぞれで意味が変わりますが、共通している事としてどれも基本的には自分自身の性格に関係する意味があります。
兄妹の夢は自分の本来の性格とは異なる側面を無くしたいという願望の現れであり、それぞれ兄のような性格、妹のような性格と、出てくる兄妹によって無くしたいと考えている性格が異なります。
夢で見る恋愛関係にある人の死体
恋愛関係にある人、彼氏や彼女の死体が出てきた場合は基本的に良くない意味になります。
こちらも夢に対する印象で意味が変わり、悪い印象を抱いた場合は恋人が死ぬことへの恐怖を暗示しており、
良い印象を受けた場合はその恋人との関係が冷めきっているという事を暗示しており、相手に対しての愛情が無くなっていることを意味します。
恋人以上の関係、夫婦であっても同じ意味があり、悪い印象を受けている場合はあくまで不安が夢に現れているだけであるため、愛情があるかどうかは別です。
恋人の死体が出た夢に良い印象を受けた場合は、一度相手との関係を見つめ直した方が良いかも知れません。
夢で見る知らない人の死体
夢には見たことがないような知らない赤の他人が出る事もあります。
そんな全く知らない他人の死体が出てきた場合、基本的には自分の死体と同じ意味があります。
ただ、その死体の状態によって意味が変わります。
この場合の死体の状態というのはバラバラだったり、水死体だったりという状態の事を指します。
バラバラな死体であれば、過去の出来事が心に引っかかり、それに引っ張られて物事が上手くこなせなくなっていることを暗示しています。
水死体であれば、逆に過去の出来事が良い方向に働き、結果として自身にプラスになるという良い意味の夢になります。
夢で見る動物の死骸
死体と言っても、人間の死体だけに意味があるというわけではありません。
夢占いで夢に出てくるカエルやヘビ、あるいは他の動物が意味を持つように、動物の死骸にも意味があります。
動物の死骸はその動物の種類によって意味が変わります。
動物全般に共通する意味としては、今手がけている事が一旦落ち着く事を暗示しています。
そして動物の種類、例えば猫で知らない猫の死骸であれば上記の通りの意味になり、飼い猫の死骸であれば現状が変化し、上向きに環境が変わる事を暗示しています。
犬であれば自身の新しい才能を開花させるために行動しようという意思の表れを暗示しています。
また、小鳥であれば小さな幸運を逃してしまう事を暗示していて、それがペットの小鳥であれば上記の飼い猫の場合と同じ意味があります。
虎であれば、虎そのものが権力者やプライドの高い人、あるいは怒りやエネルギーに溢れているという状態を暗示しているため、その虎が死骸になっているというのはそれらが失われる事を意味します。
権力の失墜や、エネルギーが失われる事で全体的な運勢の低下の危険があります。
他にもセミの死体であれば自身の肉体が衰え、そのまま衰えていくことを恐れているという不安を暗示しています。
夢占いが暗示する自分と死体の関係別の意味
死体をどうしているかという状況によって夢の意味も違ってきますとお伝えしましたが、死体をどうしているのか、というのは例えば死体を運ぶ、隠すというような行動の事です。
現実であれば死体を運んだ時点で疑われるか死体遺棄などの容疑に当てはまってしまいます。
しかしそれはそれ、現実ではアウトな事でも夢の中では平然と起こり得るのです。
死体を運ぶ夢の場合
死体を運ぶ夢の場合は、物事が進展しない事を暗示しています。
死体を運ぶ夢における死体は、厄介事や問題を示しており、それを運ぶ夢はその厄介事を早くどうにかしたいという意思の現れです。
また、運ぶ指示を受けて死体を運んでいる場合は、物事を自分の意思で動かそうとしているがそれが上手くいかないという事を暗示しています。
死体を隠す夢の場合
上記のように死体を運ぶ夢は最悪そういう仕事だと解釈もできますが、流石に死体を隠すとなると完全に死体遺棄罪に触れてしまいます。
という現実の話はさておき、夢で死体を隠すという場合は人には知られたくない重大な秘密を隠しているということを暗示しています。
そんな秘密を見つかるまい、と必死に隠している事に対するプレッシャーが夢として現れています。
よく夢占いでは同じ行為でも場所によって意味が変わったりしますが、この死体を隠す夢であれば死体を「隠す」という行為に意味があるため、それが山に隠すのか海に隠すのかなどの場所の違いは関係ありません。
死体を遺棄する夢の場合
死体を遺棄する夢、遺棄とは死体を捨てる・隠す・運ぶ事全てをまとめて故意に死体を処理することを指します。
現実においてそんな機会は無いとは思いますが、例え善意で人目につかないようにと死体を移動させたりすると、死体遺棄に問われる可能性があるので注意しましょう。
夢において死体を遺棄する場合は、一見すると猟奇的にも思えますが、夢占いにおいては良い意味を持ちます。
死体を遺棄するという事は、問題や悩みを吹っ切ることができたという事を暗示しており、精神的な悩みをスッキリとさせる事で気持ちをリセットすることができます。
これにより事態を好転させる事もできるようになりますが、注意しなければいけないのはあくまでも「悩みが吹っ切れた」というだけであって、解決したわけでも悩みの元が無くなったわけでもありません。
あくまでも一旦リセットした状態で向き合うことができるようになった、というだけであり、実際に悩みを解決できるかどうかは別です。
死体が生き返る夢が夢占いで暗示する意味とは?
死体が生き返るというのは現実でも本当に極稀の事例ではありますが、一度死亡判定を受けた人が生き返ったという事はあります。
しかし、それらは本当に極稀で奇跡とも言えるような出来事であり、死んだものは蘇らないというのはこの世の理です。
土葬文化がある国ではいずれ蘇るという宗教観があったりもしますが、大抵そういった土葬された死体が蘇るというのはホラー映画にあるゾンビのような蘇り方だったりもします。
夢の中で死体が生き返る事の意味は、過去に起きた問題が近い未来再び起きる事を暗示しています。
また、あなた自身が見落とした何かがある事を意味し、それが問題として降り掛かっている事も暗示しています。
基本的には悪い意味を持つ「凶夢」であり、更に生き返る夢に怖い印象を抱いたのであれば、それはあなたが追い詰められているという事を意味しており、より悪い状態になることを暗示しています。
過去の問題がどういうものであるか、見落とした何かがどういったものなのかはわかりませんが、一度過去を振り返って思い当たる節があるかどうかを探し出す必要があるかもしれません。
まとめ
死体の夢を見る時は自分の気持ちを整理する良い機会と捉えよう
死体の夢は、ただ単純に悪いだけの意味を持つわけではなく再生を意味します。
運気の上昇や、あるいは気持ちや状況を一度リセットできる事の暗示だったりもします。
今回の記事のまとめとしては以下の通りになります。
- 死体は夢占いにおいて「再生」「秘密」「過去」「終わり」を意味する
- 家族の死体は両親なら自立を、兄妹なら自分本来の性格とは違う性格が消える事を意味する。
- 動物の死体は今手がけている事が一段落することを暗示し、どんな動物によるかで意味が変わる。
- 死体が生き返るのは凶夢を意味する。
基本的に死体の夢は悪い意味があるというわけではありませんが、自分の気持ちを暗示する内容も多く、死体の夢を見たという事は自身の気持ちに何か引っかかることがあるという事を意味しています。
死体の夢を見た時は、自分の気持ちを見つめ直してどうするべきかを考えると事態が好転したり、自分の気持ちをリフレッシュできるかも知れません。