指輪物語 ~一生消えないリングの呪い~ By E子

 

 

 

男性から見れば、指輪などの宝飾品なんてどれも同じに見えるのだろう。

その価値も、違いも、分からないという男性がとても多い。

 

 

よって、高価な宝飾品を欲しがる女性を見かけると、

 

「金目当ての乞食女」

 

などと罵りたくなってしまうのだろう。

 

 

どれでも似たようなものだろう。

貰えるだけありがたいと思え

 

そんな風に思ってしまう男性諸君に言いたい。

 

 

 

女性を「乞食だ」などと言うことで、

 

お前らは自分自身の貧しさを証明してしまっているけれど、そこんとこは大丈夫ですか?

 

 

 

心も貧しければ、実際に経済的にも貧しい。

 

だからお前らは高級品と決めつけ、それを欲しがる女を一律「乞食」扱いする。

 

 

 

己の貧しさに気づいてくれやしないだろうか。

見てて恥ずかしいから。

 

 

 

 

というわけで、本日は恥ずかしいお前らのために、

婚約指輪というものがなんであるかについてレクチャーしていきたい。

 

 

しっかりと、その意味や、乙女心を理解した上で、

それでも「買いたくない」「欲しいなら女が自分で買えばいい」と思うのなら、

そのように意見してくれて構わない。

 

 

私はただ、お前らに、

知らぬものをディスるような、恥さらしなマネをやめていただきたいだけなのである。

 

 

 

 

 

1.婚約指輪の呪い

 

その日は母と二人でランチにガレットを食べに出かけた。

 

ガレットとはフランスの、クレープの甘くないやつ、みたいなものだ。

日本ではそば粉を使ったものが多く、クレープのような触感を、おかずとして楽しめる。

 

 

 

いいか。

 

貴様らが「男に指輪をたかるな、欲しいなら自分で買え」などと豪語しているので、

私は、

きっとこやつらはガレットの何たるかも知らないようなやつらに違いないと、

先回りして想像し、このように物語の細部を説明して差し上げているのである。

 

 

しっかりとこの優しさを受け止めてほしい。

そして一度ガレットを食べてみるといい。おいしいから。

 

 

 

さて、ガレット屋に向かう道中で母が唐突に口火を切った。

 

母「~婚約指輪の呪い~」

 

E「え?なにそれ」

 

母「~婚約指輪の呪い~…、これから話す物語のタイトル」

 

 

そのようにタイトルを宣言したのち、母は一方的に話し始めた。

 

 

 

2.結婚の本質は指輪じゃない

 

E子の父は、誰がどう見ても、E子母のことを深く愛している。

 

雨の日に母が出かけるとなれば、欠かさず車で送迎する。

(これはおそらく、ここ10年くらい一度も怠ったことがない)

 

母が夜道を歩くことを過度に心配し、車で迎えに行く。

 

夫婦でショッピングモールに出かけ、それぞれ別行動をしているときに母が視界に入れば、

「このモールで一番美しい女性だ、と思ったら私の妻だった」

というようなことを言う。し、たぶん本気で思っている。

 

 

いついかなる時も、母を最高に可愛い人だと思っており、それを表現し、

そしてとてもとても大事にしているのである。

 

 

 

毎日、毎秒、愛してくれる。可愛いと思ってくれる。心配してくれる。

これだけでも女性の心は潤うものだが、

それに加えて実際に車での送迎サービスつきである。

 

 

こういったことをしてくれる夫が、世の中にいったいどれほどいるだろうか。

 

これだけで十分感謝すべきことだし、本当に毎日幸せだ。

私は恵まれた結婚生活をおくっていると思う。

本当に夫のことが大好きである。

 

 

 

でも、それでも、婚約指輪の時の呪いは今もなお、忘れることができない。

 

呪いのように、一生苦しみ続けるのだと思う。

 

 

 

彼女はそう語った。

 

 

 

3.クソダサイ指輪でプロポーズ

 

母は、ティファニーの王道、一粒ダイヤのエンゲージリングに憧れを持っていた。

 

愛する人からその指輪を贈られることが彼女のであり、

譲れないこだわりでもあった。

 

 

しかし、私の父がプロポーズに用意した指輪は、

それとは全く異なる、安いクソダサい指輪だったのである。

 

 

 

なぜこのような悲劇が起こったのか、

その背景については本日は字数の関係でお話しできない。

 

 

 

母は落胆したものの、それでもプロポーズされたことは嬉しく、

また、せっかくいただいたものを「好みではない」と言うのも気が引けて、

(おそらく少し文句は言っているはずだが)

とりあえずは幸せに結婚した。

 

 

婚約指輪なんて副次的なもので、結婚生活の主体となるものではない。

 

そう、結婚生活の主体となるのは、

それこそ夫が愛してくれるかどうか、

仲良くいられるよう話し合いのできる関係かどうか、

互いに思いやりを持ち続けられるかどうか。

 

そのような部分であり、

それにおいては母の結婚は大成功だったと言えよう。

 

 

 

指輪が好みでなかったなんて、些細なことである。

 

実際、母はもらった指輪を溶かして作り直し、デザインを変えたし、

 

スイート10ダイヤモンド(※)で、希望のジュエリーを貰うことを約束してもらった。

 

 

※スイート10ダイヤモンドとは、結婚10週年記念に贈るダイヤモンドジュエリーのこと。若すぎるカップルなど、婚約時点で一生モノの指輪を買う経済力がないケースにおいて「10年後にダイヤモンドを贈るよ」などと約束をしたりすると、女性が納得してくれたり、なにかと便利なシステムである。婚約指輪を買いたくない人、指輪も買ったけどもっとロマンチックな演出をしたい人などは、「10年後も変わらず君を愛すよ」みたいな感じでスイート10の約束をするといい感じだと思う。ただし約束は守るように。

 

 

 

さて、話は逸れたが、私の母もこのようにいろいろ工夫して自分を納得させた。

 

このような不満は一過性のもので、すぐに忘れるだろう、と。

 

ティファニーの指輪を貰うを諦めたのである。

 

 

 

 

4.呪いは年月をかけて人の心を蝕むもの

 

しかし母は、10年、20年、30年経ってもこのことが胸糞悪く、

いつまでも忘れられないということに気づいた。

 

 

「婚約」は節目であり、婚約指輪にまつわる話題も何かと浮上するもの。

 

友人の婚約時に、嫌な思い出を思い出し、

毎年の結婚記念日にも、思い出し、

職場の女の子の婚約の話を聞いては、思い出し、

 

 

そうやってずっと忘れられない執念深い自分を、責めた。

 

だれよりも自分が一番忘れてしまいたいのに、

いまだに忘れられず、

優しくて最高の夫に対し、負の感情を抱いてしまう。

 

そんな自分が嫌で、苦しかった。

 

 

 

母の話を聞いて私は、

「今からティファニーに行こう!私が買ってあげる!」

と言いたくなった。

 

そしてきっと父だって、今まで幾度も

「あの時はごめん、君の夢だった指輪を買おう」

と提案したことだろう。

 

 

 

しかし、それでは解決しないのである。

 

 

自分でだって買える、今からだって夫が買ってくれる、娘だって同情して買ってくれようとしてくれる…。

 

しかし、彼女の夢は、それでは叶わない。

 

 

 

大好きな人に、憧れの指輪でプロポーズをされること。

 

20代のあの時に、夢だった指輪をつけて、結婚まで指折り数えてワクワクすること。

 

独身の友人たちに、自分の指輪をお披露目して「おめでとう!」と言われること。

 

 

そしてそんな、最高の婚約期間にずっとつけていた宝物を、

 

毎年の結婚記念日につけて、何度も何度も、最高の気持ち思い出すこと。

 

 

 

 

 

ここまで全部セットで、彼女の夢だったのだ。

 

 

 

彼女の夢を叶えるタイミングは、人生でたった一回しかなかった。

 

私の父は、その唯一のタイミングを逃してしまい、

今更後悔してもそれは取り戻すことができないのである。

 

 

 

そして、これがそれほど重要な失敗であったことも、

結婚後このように30年以上経過してはじめて分かったことなのだ。

 

 

だからこそ母は、先人の教えとして、

我々にこの物語を語ったのである。

 

 

物語の教訓は、

 

「欲しい指輪をくれない男とは結婚するな」

 

ではない。

 

 

「強いこだわりがある場合、それが記念になるようなイベントに絡む場合は、決してこだわりを諦めてはいけない。普段の喧嘩なら時間とともに忘れていくが、ことあるごとに思い出すような、婚約や記念日などは、二人のために妥協してはいけない」

 

 

ということである。

 

 

 

5.最後に

 

「欲しいなら自分で買え」

と言っていた皆さん、

 

「男が指輪を買うのに、女は何も買ってくれないのはおかしい、対等じゃない」

と怒っていた皆さん。

 

 

ご理解いただけたであろうか。

 

 

また、実際には婚約指輪のお返しには女性から男性へ記念品を贈るケースもあるし、

嫁入り道具として桐ダンス(の代わりに現代では家具一式とかいろいろ)を女性側が持ち込むケースもある。

 

必ずしも、男性側の負担が多いというわけではないので、ケースバイケースと思ってほしい。

 

 

しかしそれ以前に、だ。

 

もしも、

 

「自分が得をするのなら結婚したい」

 

などという考えから

 

「男性が指輪を買うのは損だ」

と思っているのなら、

 

 

そんな風に思う相手とは、まず間違いなく、結婚しないほうがいい。

 

 

 

結婚生活で最も重要なのはお互いの思いやりであり、

 

「自分のほうがいっぱい家事をやったから損」

などとイチイチ思うようなら、やっていけないだろう。

 

 

 

 

そして最後に、お前らがそのように考えてしまう原因は、

 

そもそも結婚を考えるような彼女もいなければ、

誰かを大切に想った経験さえもあまりないからなのではないだろうか?

 

 

 

他人を責める前に、自分自身の問題ときちんと向き合っていただきたいものである。

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